ニワトリとタマゴ 重箱の隅の戦い

重箱の隅をつつくような、どうでもよさそうな細かい話やネタ話。おもいついたら即暴走。

電気代にやさしいヘッドフォンアンプ「PH-A1J」を買ってみた

月日が経つのは早いもので、ガッツリ4年ほど放置しました(+_+)

さて、昨今の電気代。

・・・ヤヴァいですね!

円安でさらに追撃され、どうしたもんでしょう。

現実逃避して踊ってみましたが、何も解決しなかった為、ここは堅実に

節電 (S E T S U D E N) !! 

することにします。

今回のリストラ対象はオーディオ機器。DENONのプリメインアンプ「PMA-S10IIILimited」さん。

古いけどお気に入りなんですよね。前に修理して記事にしたことも。ですが消費電力が激しすぎる為、稼働頻度を下げることにします。

低消費電力AMP

代わりに用意したのが、S10IIILの上に乗ってるちっさいアンプ「PH-A1J」。別に新製品でも何でもないんですが、今回の主役でござる。

プリメインアンプの消費電力はどれ位?

29KgもあるS10IIILは相当の大飯食らいです。近頃はヘッドフォンしか使っておらず、スピーカを全くドライブしていなかったのですが、それでもS10IIILは実測で150Wを軽く超えてました、てへ(〃▽〃)

音は良いんですけどね。ちなみにカタログ上の最大消費電力は300W

 

一方のPH-A1Jは実測5W未満で、実に経済的。5ワットですよ奥さん。12V1AのアダプタでOKなのもうなずけます。ご時世にマッチしてますね!

音質もお安くなってしまうのは仕方ない所ですが('_')

 

PH-A1Jとは?

「ノースフラットジャパン」というメーカのヘッドフォンアンプです。スピーカのドライブ能力が無い、ヘッドフォン専用アンプ。入力が2系統(アナログ)あるので、TVとPCに繋いで切り替え等、使い勝手も良いです。

メーカ名から純国産アンプを期待するかもですが、

れっきとしたチャイナアンプ

でございます。

あ、でも会社は日本の企業です。製品の中身がチャイナアンプ。隠してる訳では無いようで、HPとか公式ブログ見てればすぐわかるかと。チャイナアンプをそのまま売ってる訳でもなく、指導入れながら設計変更したり等で、日本仕向を用意してる雰囲気ですかね?

ノースフラットジャパンからは、小型で安価なアンプが多数出てます。真空管アンプとかサイコフレームぽくて憧れますが、節電に貢献しないので今回は見送りました( ゚Д゚)

音質志向派にはちょっとキツいかもですが、用途次第では十分いい線いってると思います。

手軽に使える小型アンプは、もはや国産は絶滅状態な為、低価格帯は選択の余地がありませぬ。

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PH-A1Jを開梱

到着直後の撮影です、いざ開梱!

PH-A1J梱包状態

段ボール梱包です。「ノースフラットジャパン」の記載があります。梱包はしっかりしてました。マニュアルは1枚ペラのみ、そんなに書くことも無いし十分かと。変な日本語とかは無かったです。

 

外形写真。500円玉と比べると、コンパクトさが伝わると思います!

PH-A1J外観

ゴム足は若干外れやすいです(両面テープ)。メタルラックのスキマに挟まった状態でちょっと動かしたら1個とれました(汗)

ボリュームやスイッチの操作感は良好で、グラついたり遊びが大きい等も無し。

推奨電源は12V1Aのアダプタ。アダプタは同梱されてません。アダプタ次第でノイズ量が相当変わるようで(DC変換後に線を伸ばす以上、仕方ない所も)、心配であればメーカ推奨品を買うと良いかも。

入力はRCAとミニジャックが1系統づつ。RCA端子が背面板金に固定されていない為、挿抜は多少慎重に(基板の半田付けのみ)。1がミニジャックで2がRCAですが、不評だったようで、後継機のPH-A2Jでは逆になったと思います。

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・・・?

後継機があるのになんで古いの買ったの??

と思われるかもしれませんが、それは後ほど。

別に後継機がダメとかいう話ではないです。

鋭い方はAmazonリンクの説明文で気づいたかもしれません(*'▽')b

 

PH-A1Jを分解

ASSYに関しては、良くない話も散見したので(半田不良や、酷いとショート)、ちょっと気にしつつチェック。ちょっと専門的な話もするので、興味無い方は流し読みでも平気です。

※分解すると保証対象外になります!

 

基板部品面

部品面です。OPアンプはTI製NE5532が2つ。低価格帯の定番ですかね?ソケットなので気軽に交換できそうです。

PH-A1J基板(部品面)

OPアンプ下の4連黒箱はパワートランジスタです、はい。デジタルアンプICはついてません。これがA2ではなくA1を買った個人的理由でして。

この価格帯には比較的珍しいと思いますが、

デジタルアンプではない

のです。そう、これは

 

アナログアンプ

 

なんです。

デジタルアンプも良くなってきてると思いますが、今回はアナログ2系統のが欲しかったこともあり(USB音源も兼ねるならデジタルアンプでも良かったけど)、こっちにした次第。

 

基板ハンダ面

さて、気になる半田面ですが・・・正直良くはないですw

PH-A1J半田面

全部ではないんですが、雑な半田付けが多いです。細かいことを言うと、コンデンサの足の長さも結構バラバラ。少なくとも実装専門職の仕事ではないですね。リード部品はバイトっぽい予感。

 

気になった点

半田以外にも、ちょいちょい気になる点があったり。

PH-A1J問題点

左上:RCAの樹脂のバリが酷いです。動作に支障無いですが、こういうのは気になるw

右上:導通不良こそ無いですが、普通の国内メーカだったらレポート案件だと思います。半田が乗らず、銅箔むき出しな箇所が結構多め。写真以外にもあちこち。酸化されるのも嫌なので、温め直した方が良いかも。

左下:半田汚いのもアレですけども。フラックスの拭き取り跡でしょうか、遠目で見るとレジストを擦ったように見えるので、これもことによってはレポート案件になりそう。少しベタつきも残ってて、ゴミの付着多め。製造で付いたのか、開封後に付いたのかはちょと不明。

右下:背面板金。4つとも随分チャレンジャーな穴あけをするもんだとw

こんな隅っこギリギリを攻めてるの、製品じゃ初めて見たかも('_')

良く言えば手作り感満載。

 

PH-A1Jの個人的使用所感

結構古いモデルだし、レビューしてるサイトもたくさんあると思うので、ざっくりと。

※S10IIILの使用年月が長く、その特性(クセ含む)に耳が慣れきってます(麻痺してる)。その前提の感想文ということで!

ヘッドフォンはAKGのK702を使用。

Amazon

 

S10IIILとは値段が桁違い(0が2つ)なので、単純比較はフェアじゃないですが、やはり音質は下がります。音の言語化が苦手な個人的感想ですけど、味付けが派手で騒がしめになる感じ?とでも言いましょうか。チャイナアンプはこういうのが多い?低音が特に派手なのかも。強めのエフェクトかかったような、最初ちょっと戸惑いました。クラシック系はどうかな・・。個人の好み次第かも。

さらにS10IIILからすると音がこもり気味、曇り気味で、圧縮音源にしたようなクリア感の欠落が感じられます。高音域の再生能力の差が大きいのかな?

けれども決して悪い物ではなく、

 

値段からしたら十分すぎる性能

 

だと思います。知り合いに「安価なアンプ何か知らない?」って聞かれたら、オススメできるレベルにはありますね。

もしかするとA2の方が音は素直なのかも?どこかのブログでA1はクセが強い、みたいな記事を見た覚えがありますが、たしかにそうかも。

 

ゲームする時も最初は音のこもり具合に違和感がありましたが、エージング効果か耳が慣れたのか謎ですが、

 

今はもう気にならなくなった(笑)

 

どうせTVとゲームPC用ですし。

節電万歳。

 

PH-A1Jで困ったこと

僕の環境問題もあるので、一概にアンプのせいではないんですけども。

LINE1にTVLINE2 にゲームPCを繋いでます。セレクタをLINE1にしてTVを見つつ、PCを高負荷状態(主にグラボ)にすると・・・

 

強烈な雑音がLINE1側に流入する

 

という事態に。

ちょっと視聴困難になるレベルのノイズ。一方LINE2でPC使う分には、多少のノイズで済んでいる為、

 

PCのグランドノイズがアンプに流入している

 

と思われます。

これがLINE1のGNDも揺らして、TV視聴がえらいことになったんでしょう。このままだとキツいので対策します。

 

※意味不明だったら飛ばしてください!

ゲームPCはオンボードのオーディオICを使ってますが、背面端子群に近い所に実装されている為、グラボのPCIeコネクタと物理的に位置が近いです。したがって高負荷になったグラボの影響で付近のグランドが暴れる為、モロに影響を被ったと思われます。

 

グランドノイズ対策

グランドループアイソレータを用意するのが良さそうです。LINE2(ゲームPC)に接続したオーディオケーブルにフィルタを挟むようなイメージ。

今回はこれでバッチリ解決しました。

 

ただし効果絶大な半面、オーディオ信号に挟む為、音質劣化が発生するという欠点があります。

Amazonでも1000円くらいで売ってますが、

 

ショボいトランスを使っている

 

ことが原因で、壮絶な音質劣化が起こるでしょう。

こんな類のやつ。お手軽でそれなりの効果はあると思います、多分。

Amazon

残念ながら国産品は絶滅してそうな雰囲気です。

 

そこで提案。

実は

 

グランドループアイソレータは構造が単純

 

です。

いやホント。よさげなオーディオ用トランス使って自作するのが一番かと。

という訳で、ささっと作ってみました。

ぶっちゃけ回路わからん人でも、この方法なら作れます。

※自作は自己責任で実行してください!失敗しても責任は持てません('_')

 

グランドループアイソレータの簡単自作方法

構造としては、RとLそれぞれにトランスを挟み、アンプと音源のグランドを絶縁するだけ。秋月電子さんで良いものを見つけたので、それをご紹介。

akizukidenshi.com

 

トランスを使った昇圧キットがあるんですが、その基板を流用してグランドループアイソレータを作れます。キットを買わずとも、基板だけ100円で単体売りされてるので、その基板にトランス2つとミニジャックコネクタ2つを半田付けするだけ。

あとはダイソーで買ったケースに穴開けて、スタッドで固定しました。

※すいません上でさんざん偉そうだった割に、雑な穴あけ(-_-;)

GNDループアイソレータ

部品型番と員数は、上の画像参照。この基板にトランス2つとミニジャック2個つけるだけ。トランスはSANSUIブランドのオーディオ用です。ミニジャックもそうですが、この型番でないと基板の穴位置と合わないのでご注意を。

 

トランスもミニジャックも、穴位置の仕様上、

 

正しい方向にしか刺さらない

 

ので、回路知らない人でも、これなら安心です。

 

これでガッツリ音楽聞きたい時以外は、十分な節電が期待できます(〃▽〃)

 

最後までありがとうございました!

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