ニワトリとタマゴ 重箱の隅の戦い

重箱の隅をつつくような、どうでもよさそうな細かい話やネタ話。おもいついたら即暴走。

イナダの国のアニサキス

一年以上放置した上での、まさかの更新(笑)

写真は、スーパーで買ってきたイナダ君。

スーパーで購入したイナダ

でも今日の主役はイナダ本体ではなく、寄生虫の「アニサキス」です。このところ急に騒がれてますね。本当に最近被害が増えているのか、それとも法改正や情報共有で報告件数が増えただけなのか、はたまた魚介の売り上げを下落させたい黒い団体でもいるのか、真実は闇の中。

とはいえ日本人は生魚を食べる割に、寄生虫は周知されてない気がします。

例えば僕の母親は、

 

食欲無くなるから寄生虫とか知りたくない

 

と長年言ってました(それでも当たったことは無いようですw)。同様の人は結構居そうです。

でも、これって極端な話、

 

Jアラートとか物騒だからやめて欲しい

 

という主張と同レベルで、本当はミサイルが飛んでくることが判らない方が物騒だという話です。知らないことで心の平静を保ってるだけで、リスクはむしろ上がってる訳ですね。

 

北のキムさんのミサイルは一旦置いときまして。

実際の所、スーパーで売ってる魚にもアニサキスは寄生してます

 

以下、自己責任で見てくださいませ(あえてグロくはしてないですが、やっぱ一部グロいです)

 

※魚の内臓や寄生虫の写真が載ってます!

 

アニサキスとは?

まず大事なことですが、アニサキスは菌ではなく寄生虫です。劣化や保存環境の問題で増えていく菌と異なり、寄生虫は魚が生きてる時から体内に生息してるので、

 

鮮度の良し悪しに関係無く当たるリスクがある

 

ということです。これが怖い所以ですね。

 

鮮度の悪い魚にはアニサキスが多い?

魚に寄生してるのは幼虫なので、鮮度の悪い魚だとアニサキスが増えてる、なんてことは無いです。

 

アニサキスはどこにいる?

餌に混じって魚の体内に侵入し、大抵は内臓に寄生してます。しかし身に寄生してることもあるので油断は禁物です。魚の種類にもよりますが、天然物はアニサキスが寄生してるに決まってる!と考えた方が良いと思います。養殖物は餌や環境の都合上、少ない(もしくは居ない)かもです。

身に寄生してる場合も、内臓に近いハラミの部分が高確率で、尻尾の方はまず居ないんじゃないですかね?

 

アニサキスの対策は?

色々なメディアでも紹介されてますが、酢で〆たり生姜やワサビをつけても意味無いです。そもそも人間の胃酸がへっちゃらな奴らです、酢や薬味程度じゃ歯が立ちません。

 

物理的除去

多くは内臓表面に寄生しているので、身に移動しないうちに、早めに内臓を除去するのが効果的だと思います。

魚の温度が上がるとアニサキスが内臓から身に移動することがあるらしいです。一本物の魚を買ったなら、できるだけ低温を維持し、はやめに内臓を取りたいですね。店での管理がずさんだと、既に身に移動しちゃってるかもしれません。

僕はハラミの部分を厚めに切り、そこは必ず加熱調理にしています。

アニサキスは大抵丸まってるので、切り身を照明に透かしてみると、虫体が見えたり不自然な「空間」が見えるかもです。

 

物理的損壊

ミミズのような見た目に反して、損傷に弱いようです。包丁で傷つけられると死んでしまいます。

咀嚼で潰すというのは、サイズが小さい物もあるのであまり期待しない方が良いかと。

 

加熱処理

しっかり魚に火を通せば、アニサキスも死んでしまいます。

 

冷凍

カチンコチンに凍らせれば、大抵はdeathっちゃう筈です。自宅の冷凍庫(-18℃)で、イナダから取り出したアニサキスを水に入れ、24時間冷凍すると全滅してました。

1本物の魚(内臓付き)だと芯まで凍るか不安ですが、3枚おろしにしてから24時間以上冷凍すれば、安心感が高まりそうです(生存しているデータもあるので、100%じゃないですが)。

 

 

加熱調理するか、刺身なら一度しっかり冷凍しておくのが安全ですかね。

 

 

イナダに寄生するアニサキス

いよいよここからが本番。以下、アニサキスの現物写真です!

心の準備はよろしいでしょうか・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

イナダの内臓

取り出した内臓の表面を見ると、あちこちに居ます。さすが天然物。丸まった紐状のヤツらが全部そうです。この写真で見えるだけでも5匹は居ますかね。

イナダの内臓表面

 

 更に、この内臓の右端を見てみると・・・

イナダの内臓

 

 数えるのも嫌になる位、たくさんいらっしゃいます。

大量のアニサキス

 

今回も内臓だけで、身には居ませんでした(居ないように見えました!)。

 

 

アニサキスの数と大きさ検証

目に付いただけでも結構な数。見てない内臓もあるので、実際はもっと多いでしょう。

捕獲したアニサキス

 

一円玉と比べて、こんなちっこいヤツも居ました。白身魚の身に入られると発見しづらそうです。スルメイカとか念入りに包丁入れる訳ですね(包丁入れた方がイカの身の味を感じやすい、というのもあったような)。

一円玉と比較したアニサキス

 

 

本当に鮮度の良い魚だと、冷凍せずに刺身にしたい所ですが・・・やはり安全の為には、おろした後に一度冷凍するのが良いかと思います。

 

 

イナダのお料理

自宅のまな板で寄生虫を見てしまうと食欲が・・・という方も居そうですが、まあ魚に寄生虫はつき物ということで、普通にお料理続行です。

 

まな板からはみ出る42cm。多分前日に市場から来た子なのでしょう、300円台後半のお値打ち価格(当日品だともっとお高め)。

特売イナダ

ウロコは柔らかく、包丁で軽く擦るだけで綺麗に剥がれました。

 

 

中骨とカマの塩焼き

イナダの中骨塩焼き

鮮度的に臭みが出ないか心配だったので(平気だったとは思いますが)、アラ汁にはせず塩焼きに。

 

 

煮付け

イナダの煮付け

酒、醤油、みりんと生姜で簡単お煮付け。 翌日は煮こごり出来て2度おいしいです。

 

 

湯豆腐

イナダで湯豆腐

昆布ダシを取ってから煮て、ポン酢でサッパリ。

 

 

刺身

イナダの刺身

生姜醤油やわさび醤油、マヨネーズ醤油なんかでも。

全部おいしく頂きました。おなか痛くならなかったし、きっと大丈夫だったとおもいたいです。

 

最後までありがとうございました!

Copyright © 2015 Niwatori To Tamago Jyuubako No Sumi No Tatakai

All rights reserved .

S.kutsumiya@gmail.com